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更新日:2025/06/27

お役立ち情報

熱中症は
どんな症状が現れる?
応急処置のポイントや
対策・予防

暑い日はもちろん、蒸し暑い屋内でも起こるのが「熱中症」です。「突然めまいがしたらどうしよう」「子どもや高齢の家族は大丈夫かな」など心配になることはありませんか。

熱中症はちょっとした体調の変化から始まり、気付かないうちに重症化することもあるため注意が必要です。早めに気付き、すぐに対処できる知識が何よりの安心につながります。

今回は、軽症・中等症・重症の違いと見分け方、いざというとき慌てないための応急処置のポイントを具体的にご紹介しています。また、毎日の暮らしに無理なく取り入れられる予防習慣のヒントもまとめました。

自分自身や家族など周りの人を暑さから守るために、確認しておきましょう。

熱中症とは?

熱中症とは、高温多湿な環境に身体が適応できずに起こるさまざまな症状の総称です。個人差もありますが、人間の身体は平常時、汗をかいたり血流を調節したりすることで体温を約36.5℃前後に保っています。

しかし、気温や湿度が非常に高い状況では汗による熱の発散が追いつかなくなり、体内に熱がこもって体温が上昇してしまいます。こうして体温をうまく調節できなくなると、めまいや吐き気などの体調不良が生じます。この状態がいわゆる「熱中症」です。

熱中症は真夏の炎天下で起こるイメージがありますが、実は屋内でも起こりえます。風通しが悪くエアコンのない部屋や、湿度が高い場所に長くいると、屋内でも熱中症になる危険があります。

毎年夏になると熱中症の発症が増え、なかには命にかかわる重症例も報告されています。暑い環境下では誰でも起こりうる身近な症状ですので、正しい知識を持って十分に注意することが大切です。

熱中症の症状と重症度

熱中症で現れる症状は、軽いものから重いものまで、重症度はさまざまです。
症状の重さに応じて、熱中症は一般的にI度(軽症)/II度(中等症)/III度(重症)の3段階に分類されます。

熱中症の症状

重症度 主な症状
I度:
現場での
応急処置で
対応できる軽症
・めまいや立ちくらみ(熱失神) ・めまいや立ちくらみ
 (熱失神)

・こむら返り、筋肉のけいれん ・こむら返り、
 筋肉のけいれん

・大量に汗をかく

・顔面蒼白(そうはく)

・意識ははっきりしている

II度:
病院への搬送を
必要とする中等症
・頭痛

・吐き気、おう吐

・倦怠感(けんたいかん)や虚脱感(きょだつかん) ・倦怠感(けんたいかん)や
 虚脱感(きょだつかん)

・口の渇き

・集中力や判断力の低下
III度:
入院して
集中治療の
必要性のある重症
・身体が熱い(高体温)

・意識障害

・けいれん発作

・手足の運動障害

重症度を判断する上で特に重要なのが意識の状態です。熱中症の疑いがある人の意識が少しでもはっきりしない場合はⅡ度(中等症)以上の可能性が高く、適切な医療機関への搬送が必要と判断します。

「意識がない」場合は、すべてIII度(重症)に分類され命の危険があるため、ただちに救急車を呼ぶ必要があります。

では、具体的な症状について、重症度別に詳しく見ていきましょう。

I度:現場での応急処置で対応できる軽症

I度(軽症)の熱中症では、以下のような症状が現れます。

  • めまいや立ちくらみ(熱失神)
    暑さで血管が広がり、脳へ送られる血液が一時的に減るために起こります。立ち上がった瞬間にふらつくことが多いのが特徴です。
  • こむら返り、筋肉のけいれん
    大量に汗をかいて体内の水分と塩分(電解質)が失われると、筋肉がうまく動かずけいれんを起こしたり、「つる」ような強い痛みが出ます。全身に起こるけいれんとは違い、ふくらはぎや太ももなど、身体のさまざまな部位で、特によく使う筋肉に起こります。また、そのほかに手足のしびれなどの症状が出ることもあります。
  • 大量に汗をかく
    暑さのため体温を下げようとして発汗が大量に増えます。
  • 顔面蒼白(そうはく)
    血管が拡張して血圧が下がり、皮膚の血流が減ることで顔色が青白く見え、冷や汗を伴うこともあります。
  • 意識ははっきりしている
    I 度(軽症)では脳への血流は保たれているため、呼びかけにしっかり答えられます。ただし、この段階で適切に休まないと症状が悪化し、意識がもうろうとする II 度(中等症)へ進行する恐れがあります。

I度(軽症)の段階で、応急処置を行えれば、多くの場合は症状が改善します。しかし、この段階で無理を続けてしまうと症状が悪化する恐れがあるため、「おかしいな」と感じたら早めに休むようにしてください。

II度:病院への搬送を必要とする中等症

II度(中等症)に分類される熱中症では、身体に現れる異変がより強くなります。自力で動けなくなったり、水分を自分でうまく摂れなくなったりするため、病院での治療が必要な段階です。

中等症のサインとして「意識がぼんやりしている」ことがあります。具体的には、下記の症状が出ることがあります。

  • 頭痛
    体温上昇と脱水で脳の血管が拡張するため、頭痛が起こります。ズキズキとする痛みが特徴で、冷却や水分補給を怠ると悪化しやすい症状です。
  • 吐き気、おう吐
    脱水と高体温が自律神経を乱し、胃腸の動きをコントロールできなくなることで生じます。食べ物や飲み物を受け付けなくなり、おう吐でさらに水分・塩分を失う悪循環に陥るため、医療機関での点滴が必要になることもあります。
  • 倦怠感(けんたいかん)や
    虚脱感(きょだつかん)
    身体全体が強いだるさを感じ、力が入らない状態です。
    汗で水分・塩分が失われ、血液循環が悪くなり筋肉や脳に十分な酸素とエネルギーが届かなくなるために起こります。
  • 口の渇き
    脱水が進むと身体は“水分不足”を知らせるため、強い喉の渇きを感じます。同時に唾液が減るため口の中の渇きが進みます。
  • 集中力や判断力の低下
    脱水になり症状が進行すると、集中力や判断力の低下にもつながります。脱水や高体温になることで、脳への血液供給がうまくいかず、十分な酸素や栄養素が供給されなくなることで起こります。

呼びかけに対する受け答えがおかしい場合や、応急処置をしても症状が改善しない場合はII度(中等症)以上と判断し、救急車を呼ぶか、医療機関へ搬送しましょう。

軽症の段階と同様の応急処置(涼しい場所での休息、水分・塩分補給、身体を冷やす)を行いつつ、できるだけ早く医師の診察を受けることが大切です。

III度:入院して集中治療の必要性のある重症

III度(重症)の熱中症になると、命にかかわる危険な状態です。以下の症状が目安です。

  • 身体が熱い(高体温)
    体温が40 ℃前後まで上がり、皮膚を触ると火照って熱く感じます。これは発汗機能が限界を超えて停止し、体内に熱がこもるためです。高体温が続くと脳・肝臓・腎臓などの臓器が障害を受け、多臓器不全へ進行します。
  • 意識障害
    呼びかけに反応しない、受け答えがちぐはぐ、うとうとしているなど意識がはっきりしない状態です。極端な高体温により脳の機能が低下し、神経伝達がうまく働かなくなることが原因です。
  • けいれん発作
    全身または一部の筋肉が突発的に硬直し、ガクガクと震える症状です。高熱と電解質バランスの崩れが脳の興奮性を高め、異常な電気信号が発生して起こります。
  • 手足の運動障害
    力が入らず立てない、手足がうまく動かない、しびれ・麻痺があるといった症状です。脳・脊髄(せきずい)や筋肉への血流不足、神経と筋肉の連携がうまくいかないことで起こります。

III度(重症)と判断される症状が見られたら、一刻も早く救命措置を取る必要があります。迷わず救急車を呼び、医療機関へ搬送しましょう。同時に、到着を待つ間も身体を冷やし続けるなど可能な限りの応急処置を継続してください。

重症の場合は入院して集中治療を行う必要があるため、周囲の人も協力し、救命に努めましょう。

熱中症が引き起こされる要因

熱中症は気温の高さだけでなく、環境・身体(体調)・行動といったさまざまな要因が重なって起こります。言い換えれば、「どのような環境にいたか」「その人の身体の状態」「どのような行動をしていたか」の3つが主な要因です。

熱中症の要因

起こりやすくなる状況

周囲の環境条件が熱中症の発生に大きく影響する
例)

・気温、室温が高い

・湿度が高い

・風が弱い

・日差しが強い

・エアコンがない

個人の体調や体質によって熱中症になるリスクがある
例)

・身体が暑さに慣れていない

・疲労がたまっている状態、睡眠不足

・体内の水分や塩分が不足している(脱水)

・体格や持病の有無

・高齢者や乳幼児

身体に大きな負荷がかかる行動で熱中症のリスクが高まる
例)

・暑さに不慣れな時期の激しい運動

・部活動の合宿や夏休み明けの体育祭の練習

・休憩を取らずに作業を続ける

・水分補給を怠る

では、それぞれの観点から、熱中症が起こりやすくなる状況を詳しく見てみましょう。

要因1:環境

周囲の環境条件が熱中症の発生に大きく影響します。気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、エアコンがないといった環境では身体から熱が逃げにくく、熱中症が起こりやすい状態になります​。

特に湿度が高いと汗が蒸発しにくく体温調節がうまく働かなくなるため、汗をかいていても体温が下がらず、脱水症状も進みやすくなります​。

風がなく蒸し暑い場所や、直射日光が照りつける炎天下では、短時間の活動でも体温が急上昇することがあるため注意が必要です。

要因2:身体

同じ暑さの環境下でも、個人の体調や体質によって熱中症になるリスクには差があります。

  • 身体が暑さに慣れていない
    夏のはじめの気温が上がりはじめたころなど、暑さに慣れていない時期は注意が必要です。
    暑い環境への順応(暑熱順化:しょねつじゅんか)には数日〜1週間ほどかかり、それまではうまく汗をかけず体温が上がりやすくなります。
  • 疲労がたまっている状態、睡眠不足
    疲労がたまっていたり睡眠不足で体温が十分下がらないまま朝を迎えると、体調が万全なときに比べて熱中症を発症しやすくなります​。
  • 体内の水分や塩分が不足している(脱水)
    身体の中の水分や塩分が不足している、いわゆる「脱水」の状態も非常に危険です​。
    例えば、下痢や二日酔いなどで脱水傾向にあるときや、食事を抜いて塩分が足りていないときなどは、より熱中症になりやすくなります。
  • 体格や持病の有無
    体格や持病の有無も熱中症に影響します。一般的に肥満ぎみの人は身体に熱がこもりやすく、熱中症のリスクが高い傾向があります​。
    糖尿病などで血糖値が高い状態にある人は尿が増えて脱水になりやすく、これも要因のひとつです​。
  • 高齢者や乳幼児
    高齢者や乳幼児は、体温調節機能が十分に働かず、体内に熱がこもりやすいため、熱中症のリスクが高くなりがちです。周囲がより一層気を配る必要があります。

要因3:行動

暑い環境でどのように行動するかも、熱中症になるかどうかに深く関わります。激しい運動や長時間の屋外作業などで身体に大きな負荷がかかると、熱中症のリスクは当然高まります​。

特に、暑さに不慣れな時期に急に激しい運動をはじめるのは熱中症のリスクが高まるため、部活動の合宿や夏休み明けの体育祭の練習など、運動する際は注意をしましょう。

また、休憩を取らずに作業を続けたり、水分補給を怠ったりすると、体内に熱がこもって脱水も進行し、熱中症になりやすくなります。

熱中症になった際の応急処置

実際に熱中症になってしまった場合は、落ち着いて素早く適切な応急処置を行うことが大切です。熱中症かなと思われる症状のある人を見かけたら、次のポイントを順番に実行しましょう。

まずは症状を確認する

熱中症が疑われる人を見かけたら、まずはその人の様子を観察し、症状を確認しましょう。

例えば、前述のとおり、めまいや立ちくらみ、大量の汗をかく、頭痛や吐き気があるといった場合は、現場での応急処置で対応できる軽症の場合があります。

また、自力で水が飲めない・意識がない場合は、ためらわず救急車を呼びましょう。救急車が到着するまでの間や、意識はあるものの熱中症を疑う症状(全身の倦怠感・吐き気など)がある場合は、以下の応急処置を行います。

応急処置のポイント

熱中症かなと思ったら、できるだけ早く応急処置を行うことが大切です。

その際、特に重要なポイントは「涼しい場所へ移動する」「身体を冷やす」「水分・塩分を補給する」の3点です。熱中症になると体温の上昇や脱水(体内の水分・塩分不足)が進むため、これらの対処で身体への負担を減らせます。

迅速に適切な処置を行い、症状の悪化を防ぎましょう。ここからは、それぞれの方法について詳しく説明します。

1 涼しい場所へ移動する

エアコンが効いている屋内や、風通しの良い日陰などで行いましょう。

2 身体を冷やす

涼しい場所に移動できたら、次は身体を冷やして体温を下げましょう。衣服のボタンやベルトを外して締め付けをゆるめ、皮膚から熱を放散しやすくします。

可能であれば、濡らしたタオルや氷嚢(ひょうのう)・氷まくら、冷たいペットボトルなどをタオルで包み、首筋や脇の下、太ももの付け根(鼠径部:そけいぶ)に当てて冷やすと効果的です​。肌を湿らせてから扇風機やうちわであおぎ、気化熱で身体を冷やす方法も有効です。

準備がない場合は、水道水を全身にかけ続ける「水道水散布法」が適しています。救命の鍵はとにかく早い冷却で、救急車の到着を待たずに処置をはじめることが重要です。

3 水分・塩分を補給する

冷たい水や、塩分も補給できる経口補水液・スポーツドリンクが適しています。
ただし、意識障害や吐き気・おう吐の症状がある場合は、無理に飲ませることはやめましょう。

アイン薬局では、暑い日の一時休息所として薬局を開放しており、給水機などのある薬局では無料で水分補給をしていただけます。体調が悪いときは、気軽に薬局でお休みください。

お近くのアイン薬局は「薬局検索」からご確認いただけます。

  • 高血圧や糖尿病、腎臓病などの持病をお持ちの方は、経口補水液・スポーツドリンクを飲めない場合があります。
    あらかじめ医師や薬剤師にご相談ください。

熱中症を対策・予防するためにできること

熱中症は適切な対策で予防ができます。日ごろから次のようなポイントに気をつけて、熱中症になりにくい環境づくり・身体づくりを心がけましょう。

エアコンで温度調節、遮光カーテンに変える

屋内ではエアコンやサーキュレーターを使って温度を調節しましょう​。カーテンやブラインド、すだれなどで窓から入る日差しを遮れば、室温の上昇を抑える効果があります。

部屋の温度が28℃を超えると熱中症の危険が高まるため、こまめに温度を確認して快適な涼しさを保つことが大切です。

通気性や吸湿性、速乾性のある服を選ぶ

服装を工夫して暑さをしのぎましょう。例えば、ゆったりとしたデザインの服を選び、風がとおり抜けるように工夫したり、綿(コットン)や麻(リネン)、シルクなどの天然素材で通気性の良い素材を選ぶと効果的です​。

また汗を吸ってすぐ乾く素材(吸汗速乾素材)のシャツや下着の活用もおすすめです​。

水分をこまめに摂り塩分を補給する

喉の渇きを感じていなくても、意識して水分を補給することが大切です​。渇いたと感じたときには、体内の水分がかなり不足しているサインです。
汗と一緒に塩分も失われるので、水だけでなくミネラルや塩分も補給しましょう。麦茶や経口補水液などを活用すると、効率よく補えます。

なお、コーヒー・緑茶などのカフェイン含有飲料は、利尿作用があり水分補給には適さないため注意しましょう。
こまめに少しずつ飲む習慣をつけ、暑い日でも水分不足にならないようにすることが大事です。

  • 高血圧や糖尿病、腎臓病などの持病をお持ちの方は、経口補水液・スポーツドリンクを飲めない場合があります。
    あらかじめ医師や薬剤師にご相談ください。

日傘や帽子、冷却グッズを活用する

屋外に出るときは、帽子をかぶったり日傘を差したりして直射日光を避けましょう​。強い日差しを防ぐことで、体温の上昇を抑えられます。
道を歩くときはできるだけ日陰を通り、適度に立ち止まって休憩しましょう。また、携帯用のミニ扇風機や冷感スプレー、ネッククーラーなども上手に活用して、少しでも涼しく感じる工夫をしましょう。

十分な睡眠をとる

夜は十分な睡眠をとって、日中の疲れをしっかり取りましょう。睡眠時間が少ないと、身体に疲労が蓄積して熱中症にかかりやすくなります。一般的に、寝室の室温が28℃を超えると快適な睡眠が難しくなると言われています。
そこで暑い夜はエアコンや扇風機を活用して寝室を涼しく保ち、寝苦しさを軽減することが大切です。

食生活を見直す

熱中症の対策・予防をするために、食生活を見直してみましょう。

  • 朝食でエネルギーチャージ
    朝食を抜くのはなるべく避けましょう。朝食は、睡眠中に失われた水分を補給し、体温を上げて活動モードに切り替えるための重要なエネルギー源です。
    ご飯やパンなどの炭水化物、卵や肉などのタンパク質、そして野菜や果物などのビタミンやミネラルといった栄養バランスの良い朝食を食べることで、体力を維持し、熱中症になりにくい身体を作ることができます。
  • 食事内容と調理方法で暑さ対策
    食事内容を工夫して、暑さに負けないための食生活を意識しましょう。例えば、食欲のない時は、冷たい麺類やサラダ、魚介を使った軽めの料理にすることで、暑い日でも食欲を増進し、必要な栄養素を効率よく摂取できます。
    また、調理方法も工夫してみましょう。加熱時間を短くしたり、香味野菜や香辛料を効果的に使ったりすることで、食欲を刺激し、夏バテを防ぐことができます。 冷奴にミョウガやショウガを添えたり、カレーにターメリックやクミンなどのスパイスを加えたりするなどがおすすめです。

熱中症予防指針を意識する

気温だけでなく、暑さ指数「WBGT」を確認する習慣をつけましょう。
WBGTは気温・湿度・輻射熱(ふくしゃねつ)をまとめた指標で、熱中症の危険度をより正確に示してくれます。また、WBGTの値は、環境省の熱中症予防情報サイトやLINEなどで確認ができます。LINEでは、環境省のLINE公式アカウントを友だち追加して、熱中症の警戒アラートの設定や暑さ指数の情報を受け取る設定にしておくとよいでしょう。

熱中症予防指針

暑さ指数
WBGT
生活活動の
目安
注意事項
危険
(31以上)
すべての生活活動でおこる危険性
高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。
外出はなるべく避け、涼しい屋内に移動する。
厳重警戒
(28以上31未満)
外出時は炎天下を避け、屋内では室温の上昇に注意する。
警戒
(25以上28未満)
中等度以上の生活活動でおこる危険性
運動や激しい作業をする際は定期的に十分に休息を取り入れる。
注意
(25未満)
強い生活活動でおこる危険性
一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。
  • 「WBGT」を「暑さ指数(WBGT)」とし、値を気温(単位は℃)と区別しやすいように単位のない指数として表記
    環境省|熱中症予防情報サイト「日常生活に関する指針」より引用

この数値を目安に予定を組み替えたり、エアコン稼働や水分補給の頻度を判断することで、熱中症をより確実に防げます。

暑さに負けない身体づくりを心がけよう!

熱中症を予防するためには、暑さに負けない身体づくりがとても大切です。気温が上がりはじめる初夏から、日常的に適度な運動を行い、バランスの取れた食事と水分、睡眠をしっかりとるようにしましょう​。

日々の生活習慣を整えることで、暑さに対する抵抗力(適応力)を高められます。

熱中症は誰にでも起こりえますが、正しい知識と備えで、夏を元気に乗り切りましょう。

記事監修

野原 弘義

精神科医/産業医

2014年 慶應義塾大学医学部卒業。
2016年 慶應義塾大学医学部 精神神経科学教室 入局。
2018年 製薬会社の統括産業医に就任し、大手金融企業や広告代理店企業などの産業医を務める。
2023年 アインファーマシーズ統括産業医に就任。
スタートアップ企業の産業医にも注力しながら、生活習慣病とメンタルヘルスの方への夜間診療を行うMIZENクリニック市ヶ谷麹町の院長として日々診療に従事している。

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