健康経営

当社グループでは、社員一人ひとりの健康、そして生き生きと活躍できる環境が何よりも重要と考え、健康経営をすすめています。産業医や健康保険組合等と協力し、さまざまな健康課題に対して取り組んでいます。

※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。

アイングループの健康経営宣言

企業理念(グループステートメント)

まず、社員が幸せを感じられる会社でありたい。
自ら挑戦でき、新しい形を創れる仕事場でありたい。
すべては、お客さまの元気と笑顔のために。
私たちは、“進化を続ける「いちばん」のグループ”を目指します。

このグループステートメントを実現するためには、社員一人ひとりの健康、そして生き生きと活躍できる環境が何よりも重要です。
健康と環境が整うことで初めて、働きがいや挑戦を続ける企業文化の形成へとつながり、お客さまのために全力を尽くすことができると考えています。
私たちアイングループは、健康経営推進体制を強化し、健康維持・増進に向けて組織全体で取り組むことを宣言します。

株式会社アインホールディングス
代表取締役社長 大谷 喜一

健康経営優良法人認定の取得

地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議がすすめる健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する「健康経営優良法人認定制度」において、当社は「健康経営優良法人2025(大規模法人部門(ホワイト500))」の認定を取得しています。

スポーツエールカンパニー認定の取得

社員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業を「スポーツエールカンパニー」として認定する制度において、株式会社アインホールディングス及び株式会社アインファーマシーズは「スポーツエールカンパニー2025」の認定を取得しています。

健康経営推進体制

代表取締役社長を最高責任者とし、人事本部長と健康経営推進委員会メンバーが中心となって「アイングループの健康課題」解決に向けてグループ全社で推進していきます。
健康課題の設定や見直し、重要な施策については健康経営責任者を中心に経営層を含む担当役員と議論を行い、また、経営会議では定期報告を行っています。

健康経営戦略マップ

解決したい経営課題や経営課題解決につながる健康課題、その課題を解消する健康維持・増進に関する取り組み等を「戦略マップ」で示しています。

アイングループの健康課題

社員の健康に大きな影響を与える課題、当社グループが重要視すべき課題について、経営方針に基づき、健康保険組合と協議のうえ、「健康管理の推進」「女性の健康推進」「生活習慣病対策」「メンタルヘルス対策」「喫煙対策」の5つの健康課題を設定しています。さらに当社グループでは重要指標(KPI)と目標を定め、社員一人ひとりが心身ともに健康で、生き生きと活躍できる企業を目指しています。

健康管理の推進

重要指標(KPI)
定期健康診断受診率
2024年度実績 97.7%
2030年度到達目標(あるべき姿) 100%
健康関連研修受講率
2024年度実績 97.1%
2030年度到達目標(あるべき姿) 100%
健康関連研修正答率
2024年度実績 99.3%
2030年度到達目標(あるべき姿) 100%

女性の健康推進

重要指標(KPI)
40歳以上乳がん検診受診率
2024年度実績 62.0%
2030年度到達目標(あるべき姿) 65.0%
40歳以上子宮頸がん検診受診率
2024年度実績 54.1%
2030年度到達目標(あるべき姿) 65.0%

生活習慣病対策

重要指標(KPI)
肥満リスク
2024年度実績 15.7%
2030年度到達目標(あるべき姿) 15.0%
高血圧リスク
2024年度実績 6.3%
2030年度到達目標(あるべき姿) 6.5%
糖尿病リスク(糖代謝)
2024年度実績 3.0%
2030年度到達目標(あるべき姿) 3.0%
脂質リスク
2024年度実績 7.7%
2030年度到達目標(あるべき姿) 7.5%
社員の栄養相談窓口利用満足度
2024年度実績 100%
2030年度到達目標(あるべき姿) 100%

大変満足または満足を選択した人の割合
窓口設置・受付開始以降の累計

喫煙対策

重要指標(KPI)
喫煙率
2024年度実績 6.6%
2030年度到達目標(あるべき姿) 6.5%

メンタルヘルス対策

重要指標(KPI)
ストレスチェックの受検率
2024年度実績 91.2%
2030年度到達目標(あるべき姿) 90.0%以上

労働災害対策

重要指標(KPI)
労働災害度数率
2024年度実績 0.66
2030年度到達目標(あるべき姿) 0.00

その他 社員の健康力の向上

重要指標(KPI)
アブセンティーイズム(休業による労働損失割合)
2024年度実績 0.05ポイント悪化
2030年度到達目標(あるべき姿) 前年より改善
プレゼンティーイズム(出勤時の労働遂行能力の低下による労働損失割合)
2024年度実績 1.0ポイント改善
2030年度目標(あるべき姿) 前年より改善
ワークエンゲージメント(偏差値)
2024年度実績 0.3ポイント改善
2030年度到達目標(あるべき姿) 前年より改善
内部通報件数(ハラスメント)
2024年度実績 26件に悪化
2030年度到達目標(あるべき姿) 前年より改善

主な取り組み

労働安全衛生

リスクマネジメント委員会及びサステナビリティ委員会において対応チームを設け、雇用や労務におけるリスクマネジメント(リスクの特定及び評価)を実施しています。さらに労働安全衛生法に基づき、「衛生委員会」を設置し、社員の健康増進と、生き生きと活躍できる環境づくりに取り組んでいます。

2025年4月期の活動状況

  • ストレスチェックの実施
  • 過重労働対策(残業時間削減の実施)
  • 有給休暇取得促進
  • 健康経営の推進

衛生委員会の取り組み

衛生委員会では、グループ全社を統括する統括産業医、統括保健師、社員代表者、また専門部署である人事部健康支援課等を中心に、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に従って業務の特性にあわせた適切な労働環境整備を行い、全事業所におけるリスク低減に向けた取り組み等を実施しています。

リスクマネジメント推進体制 職場環境の整備 - 主な取り組み

健康管理の推進

自身の健康状態を正しく把握し、生活習慣の改善・病気の治療を早期に行うために、定期健康診断の就業時間内受診を認め、また、未受診の社員に対する受診勧奨や社内イントラを活用した健康情報を発信する等、社員の定期健康診断受診の徹底に向けて取り組んでいます。
特に健康リスクの高い社員全員に対しては、産業医・産業保健師と連携した受診勧奨を実施し、2025年4月期における定期健康診断後の精密検査受診率は89.3%となっております。また、ハイリスクである高血圧者の治療率は、95.9%となっています。
加えて、健康意識やヘルスリテラシー向上を目的とした研修を実施しており、2025年4月期の受験率は97.1%となっています。
社員の健康意識の向上を図るとともに、健康診断のデータを活用し、健康保険組合や産業医、産業保健師と連携することで、より精度の高い健康管理を推進します。

サステナビリティ研修 - 社員の健康<健康経営>

女性の健康推進

女性が多く活躍する企業として「女性の健康」を推進することは、さらに社員一人ひとりが生き生きと働ける企業の姿を実現するために重要な課題のひとつと考えています。ピンクリボン月間にあわせた女性特有の疾病に関する早期受診等の啓発活動を実施し、かつ、35歳以上の女性社員(一部グループ会社を除く)は、乳がん、子宮頸がん検診の費用負担がありません。
また、女性特有の健康課題に関する知識を得るための研修を行っており、2025年4月期の受験率は97.1%となっています。

サステナビリティ研修 - 社員の健康<健康経営>

生活習慣病対策

当社グループの管理栄養士、栄養士、薬剤師が連携して、栄養バランスや食事のポイント等、生活習慣病対策に関する情報を社内イントラにて配信しています。
また、株式会社どうきゆう(北海道札幌市)と連携し、カロリーや栄養バランス、塩分等に配慮したヘルシーランチを社内食堂(札幌本社)にて提供しています。栄養士指導のもと「健康診断対策レシピ」「免疫力アップ」等をテーマに掲げるとともに、提供メニューに限らず、食事における心がけや、重要な栄養素、生活習慣についてポスターを掲示し、食事意識の向上を図っています。

提供メニュー例

社員の栄養相談窓口の設置

2022年より、管理栄養士による「社員の栄養相談窓口」を開設しています。一人ひとりの生活環境や生活リズム等のライフスタイルに応じた、実行しやすく継続できる食事改善の方法について、専門家がアドバイスすることで、社員の健康維持・増進に貢献することを目的としています。

メンタルヘルス対策

残業時間の削減に取り組み、ストレス軽減を図るとともに、離職防止に努めています。 また、メンタルヘルス不調による休職から復職する際には、産業医と連携をしながら個別フォローを実施しています。そして2020年度からは、ストレスチェックの実施体制を強化し、50人以上の事業所に限らず、薬局長、店長等管理職へ対象範囲を拡大。さらに2021年度からは、全正社員に対象を拡大しました。結果を分析、要因を見える化することで課題を明らかにし、社員の心の健康に取り組んでいきます。

ストレスチェック・エンゲージメントサーベイの実施

2022年より、グループすべての正社員及び契約社員・パートアルバイト社員(一部を除く)を対象に、ストレスチェック・エンゲージメントサーベイ(調査)を実施しています。「メンタルヘルス」と「エンゲージメント」のクロス分析により個と組織の課題を特定することで、総合的なメンタルヘルス対策・エンゲージメント向上施策に取り組んでいます。
2024年度は約9,800人が回答し、基準年となる2023年度の結果より、高ストレス者割合は0.2ポイント改善し、ワークエンゲージメント、プレゼンティーイズムも改善につながりました。
今後も、定期的な調査を通じて、施策を検討及び実行することで、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し活躍できる環境を整え、当社グループのマテリアリティ(重要課題)にも掲げる「健全な経営基盤」の強化に取り組んでいきます

相談窓口カードを全社員に配布

アイングループでは社員が利用できる、各種相談窓口を設置しています。
健康・人間関係などの相談窓口や、当事者だけでなく周囲の方が抱える悩みにも対応できるLGBTQ相談窓口などがあります。これらの窓口を必要なときにすぐに利用できるよう、全社員にカードサイズの「アイングループ相談窓口」カードを配布しています。
不安や悩み、ハラスメントなどに早期対応することにより、社員のメンタル不調を未然に防止し、より働きやすい環境づくりの実現に取り組んでいきます。

セルフケア・ラインケア能力の向上を目的とした研修の実施

  • セルフケア研修
    グループすべての正社員及び契約社員・パートアルバイト社員(一部を除く)を対象に、ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解の習得や、自分自身のストレスへの気づきと対処等を目的としたeラーニング形式のセルフケア研修を実施しています。
  • ラインケア研修
    グループの管理職を対象に、職場環境の把握と改善、部下への相談対応や職場復帰の支援等を目的とした、産業医によるラインケア研修を実施しています。

喫煙対策

喫煙をしている本人、また周囲の人への健康被害を防ぐことを目的に、労働時間中の喫煙の禁止を各事業所で導入しています。今後も、さまざまな取り組みを行うことで、喫煙による健康被害のリスク低減を目指します。

労働時間中における喫煙の禁止の取り組み

  • 試行期間:2019年8月1日~8月30日、2019年10月21日~11月22日
    ※対象者を東京オフィス勤務者とし、喫煙者・非喫煙者からの意見を募集
  • 本実施(東京オフィス):2020年1月~
  • 本実施(全社):2021年10月~

運動習慣の定着

運動不足解消とリフレッシュ、コミュニケーション活性化につながる取り組みとして、スポーツクラブ利用の費用補助や、社内イントラネットを通じた外部の健康イベント(ウォークラリーやヨガ、オンラインレッスン)の紹介及び参加奨励、自宅やその場でできる運動メニューの動画配信等を実施しています。
また、デスクワークで長時間同じ体勢で仕事をしている一部の本部勤務社員については、体力や筋肉の低下による、肩こりや腰痛、メンタルヘルス不調等を課題と認識し、イベント「運動しよう!週間」を実施しています。期間中は、毎朝のラジオ体操の実施をはじめ、階段の使用奨励、また運動不足による健康リスクに関する情報配信等を行っています。

感染症対策

季節性感染症であるインフルエンザについては、社員と社員の家族の予防接種費用を補助しており、一部では事業所内にて接種を実施しています。
また、当社グループでは感染予防に対応した事業継続計画(BCP)を策定しており、パンデミック時に医薬品及び医療サービスの提供を遂行する体制を整えています。
2019年より新型コロナウイルス感染症が流行した際には、2020年1月に対策本部を設置。ただちに物資調達ルートを確保し、社員が安全に業務を行うために必要なマスクや、消毒液等医療資材の支給を行いました。また、毎日の検温を徹底し、コロナ禍での働き方や自身の体調管理等について経営層からメッセージを配信する等、感染拡大防止に取り組みました。店舗では、カウンターのビニールシートやアクリル板の仕切り、出入り口の消毒液を全店で設置し、接客応対時の感染リスクを低減するとともに、本部社員に対しては、時差出勤や在宅勤務制度の利用を奨励しました。

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