お役立ち情報
処方箋とは?
見方や有効期限について
詳しく紹介

薬に関する情報のほか、治療上必要になるさまざまな内容が記載されている処方箋。薬を受け取るためには期限内に処方箋を薬局に提出する必要があります。
今回は処方箋の役割や記載されている内容、有効期限のほか、導入が進められている「リフィル処方箋」や「電子処方箋」についても詳しく解説しています。薬局で待つ時間がない方でもスムーズに薬を受け取れるポイントについても押さえておきましょう。
処方箋とは?
処方箋とは、患者さまの病気の治療に必要な薬の種類や量、使用方法などが記載された、医師が発行する書類です。医療機関で受け取った処方箋を薬局へ提出し、薬剤師が処方箋の内容に問題ないか確認したうえで、薬を調剤します。
処方箋は、医師の診断に基づいて適切な薬を安全に使用していただくために重要な書類です。
処方箋はなぜ必要?その役割について
処方箋には、薬の種類や用法・用量などが記載されており、患者さまが治療を受けるための指示書のような役割を果たします。
処方箋があることで、「どんな薬が出たのか」を患者さま自身で確認でき、医療機関や薬局でも記録として残ります。
また、処方箋を持っていれば、薬を受け取る薬局を患者さまが自由に選べるのもメリットのひとつです。
薬剤師が処方箋の内容を確認し、同じような薬が重なっていないか、飲み合わせの悪い薬がないかなどをチェックできるため、より安全に薬を使用することができます。
処方箋に記載されている内容
処方箋には以下のような内容が記載されています。
処方箋の記載事項

患者さまの情報
患者さまの保険番号、氏名、生年月日、性別が記載されています。
医療機関の情報
医療機関の所在地・名称、処方した医師の氏名が記載されています。
交付年月日・処方箋の使用期間
処方箋が発行された日付と処方箋の使用期間が記載されています。空欄の場合、使用期間は発行日を含めて4日間です。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)への変更について
ジェネリック医薬品(後発医薬品)への変更が不可と医師が判断した場合は、「変更不可」の欄にレ点、または✕が記載されています。また、患者さまのご希望で先発医薬品が処方される場合は、「患者希望」欄にレ点、または✕が記載されています。
処方の指示
薬の種類や量、服用方法などが記載されています。
リフィル(反復利用できる処方)の対応について
繰り返しの使用が可能な場合は、「リフィル可」のチェックボックスにレ点と使用できる回数(最大3回まで)が記載されています。また、調剤の回数に応じて(最大3回まで)、調剤日や次回調剤予定日が記載されています。
残薬確認時の対応について
薬局が患者さまに残薬があることを確認した場合の対応として、「保険医療機関へ疑義照会したうえで調剤」、「保健医療機関へ情報提供」のチェックボックスにレ点、または✕が記載されています。
処方箋の有効期限はどれくらい?
処方箋には有効期限があります。有効期限はいつまでなのか、もし期限が切れてしまったときはどうしたら良いか見ていきましょう。
処方箋の有効期限は4日以内
処方箋の使用期間の欄は、通常は記載がありませんが、期限がないというわけではありません。処方箋に期限の記載がある場合を除き、処方箋の有効期限は、原則発行された日を含めて4日以内です。
この「4日」には休日や祝日も含まれます。連休中は営業していない薬局が多いため、年末年始や3連休などの前は特に注意してください。
「うっかり提出し忘れて、有効期限が切れてしまった」という事態を避けるため、処方箋を受け取ったら早めに薬局へ提出して薬を受け取りましょう。
処方箋の使用期間の考え方

処方箋に有効期限がある理由
医師は、患者さまを診察して、その時の病状に適した薬を処方しています。処方箋の発行日から時間が経過すると、診察時とは病状が変わる可能性があり、診察時の処方内容では適切な効果が得られないことがあります。
そのため、処方箋には有効期限が定められています。
有効期限が切れてしまったら
処方箋を発行した病院に連絡しても、後から処方箋の使用期間を延長してもらうことはできません。
また、患者さま自身で日付を修正したり付け替えたりすることは違法で、処罰の対象となります。
処方箋の有効期限が切れてしまったら、医療機関を再受診して処方箋を再発行してもらう必要があります。
ただし、1度目の受診時に保険が適用されているため、2度目の受診料は患者さまが全額負担することになります。
リフィル処方箋や電子処方箋についても知っておこう
近年では、患者さまにとってメリットの大きい「リフィル処方箋」や「電子処方箋」が少しずつ普及しています。
繰り返し使用できる「リフィル処方箋」
リフィル処方箋は、病状が安定している患者さまが一定の条件を満たす場合に、医師の判断で最大3回まで繰り返し使える処方箋のことで、2022年4月に導入されました。初回の診察で1通の処方箋を受け取れば、2回目、3回目は医師の診察を受けずに薬局で薬を受け取ることができます。
リフィル処方箋には、処方箋の「リフィル可」のチェックボックスにレ点と使用できる回数が記載されています。
リフィル処方箋を使うことで受診回数を減らせるため、通院の手間や待ち時間、診察料や交通費の負担を抑えられるのが大きなメリットです。
1回目の有効期限は通常どおり4日以内、2回目以降は「次回調剤予定日」を含まない前後7日以内に薬を受け取る必要があります。受け取り期間は事前に薬局で確認しましょう。
処方箋を電子化した「電子処方箋」
電子処方箋は、これまで紙で発行されていた処方箋を電子化してデータとして扱えるようにした処方箋です。
患者さまは、薬局に処方箋を持参する必要がなくなるため、処方箋の紛失や持参忘れの心配が減り、自宅でのオンライン診療や服薬指導もより便利になります。また、電子化された情報は、オンライン上で一元管理されます。
そのため、電子処方箋に対応している医療機関や薬局は、患者さまの同意があれば、ほかの医療機関や薬局で処方・調剤された薬の履歴を確認できます。それにより、飲み合わせの悪い処方の防止や、同じ効能の薬の重複を減らすことができ、より安心かつ効果的な薬物治療につながります。
また、患者さま自身が、スマートフォンからマイナポータルなどでリアルタイムに薬の情報を確認することもできます。
なお、電子処方箋の利用には保険証として利用できるマイナンバーカード、資格確認書、または健康保険証のいずれかが必要になるのでご注意ください。
リフィル処方箋と電子処方箋については、取り扱っている医療機関がまだ限られているので、事前に医療機関に確認してください。
処方箋に関するよくある疑問
ここからは、処方箋に関するよくある疑問にお答えします。
処方箋を持って行く薬局はどこでも良い?
処方箋は保険指定を受けている薬局であれば、どこに持って行ってもかまいません。患者さま自身が通いやすく、信頼できる薬局を選ぶことが大切です。
処方箋の有効期限を延ばしてもらうことはできる?
前述でも紹介したとおり、処方箋の有効期限は、原則発行された日を含めて4日以内です。
しかし、海外出張などの特殊な事情で、どうしても4日以内に処方箋を提出できないこともあるかもしれません。
そうした場合は診察時に医師に相談し、事情を考慮した「処方箋の使用期間」を明記してもらえば、その日まで有効となります。
保険証やマイナンバーカードは毎回必ず必要?
従来からある保険証の提示は、毎月1回必要です。その際に医療機関や薬局では、保険証の番号や負担割合の変更などがないかを確認して、保険証の発行元に間違いのない請求をするために役立てています。
マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」の場合は、毎回持参する必要があります。保険請求の情報確認のほか、患者さまに毎回同意をいただいたうえで、薬剤師が健診情報や複数の薬局でもらった薬の情報などを閲覧するためです。
また、保険証などを提示できなかった場合は、一時的に医療費を全額負担していただき、後日保険証などの必要書類を提出することで、払い戻しを受けることができます。
ジェネリック医薬品って何が違う?
ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、新薬(先発医薬品)の特許期間が終了した後に、製造・販売される、新薬(先発医薬品)と同じ効能・効果をもつ医薬品のことを指します。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を含んでおり、有効性や安全性にもほとんど差はありません。また、開発にかかる期間が短く、開発コストも少ないため、先発医薬品よりも価格が安く設定されています。
さらに、2024年10月からは、ジェネリック医薬品がある薬で、先発医薬品を希望される場合、その価格差の4分の1と消費税相当額を「特別の料金」として患者さまにご負担いただく制度が導入されました。
処方箋の受け取りをスムーズにするためにアプリを活用しよう
診察を受けた後、処方箋原本は、有効期限内に薬局へ提出する必要があります。薬局が混雑していて待つことが難しい場合は、先に薬局へ処方箋原本を提出し、後で薬を取りに行く形が良いでしょう。
薬局で待たずに薬を受け取りたい方や薬局へ行く時間がない方は、スムーズに薬を受け取っていただける、アイン薬局の公式アプリの活用をおすすめします。
オンラインサービスの活用イメージ

公式アプリ「いつでもアイン薬局」の「処方箋送信」をご活用いただくことで、薬局での待ち時間を短縮できます。※1
簡単操作で、処方箋画像を薬局へ送信。薬ができたらアプリでお知らせいたします。処方箋の有効期限内に、処方箋原本を持って、薬を受け取りに薬局へお越しください。
さらに、「オンライン服薬指導」を活用すれば、ビデオ通話で薬の説明を受け、支払方法の選択・配送指定もアプリで完結できます。
薬局へ行く手間まで省けるので、よりいっそう便利です。「いつもの薬」を受け取りたい方に、特におすすめです。
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処方箋の有効期限内〔発行日を含めて原則 4日間〕に原本のご提出が必要です。電子処方箋の場合は処方内容(控え)を撮影してください。電子処方箋対応薬局は、薬局選択時もしくは薬局検索画面から確認できます。